faspTM

エンターテイメント・コンテンツの作成・管理・デリバリにおけるデジタルメディアから、科学研究で使用されるゲノム配列データまで、ほとんど全ての業界で非構造データが爆発的な勢いで増加している中、  グローバルな距離で確実かつ迅速に膨大なデジタルデータを移動することは、ビジネスの成功にとって不可欠なものになりつつあります。個人およびチームはつねに、グローバルな距離でコラボレートし、マルチテラバイトのデータセットを、配信、共有、交換する必要があり、世界中で大容量データを高速で移動することが求められます。ところが、TCP の変更、つまり1970年代に開発されたインターネットの基礎となる転送プロトコルは、これらの動向に追いついていません。TCP は、最新の高帯域幅ネットワークの利点をフルに活用できず、今日のビックデータアプリケーションのニーズにとって非常に不適切です。TCP を 「加速」する試みは、コアのプロトコルに存在する設計上の欠陥を克服しない追加的な改善を実行しているにすぎません。

Aspera の特許取得済み fasp™ 転送技術は、FTP および HTTP といった従来の TCP ファイルベースの転送技術にある根本的な欠陥を解消する画期的なソフトウェアです。その結果、 fasp 転送は、FTP/HTTP に比べ数百倍の速度を実現するほか、ファイルサイズ、転送距離、ネットワーク条件に関わらず、サテライト、ワイヤレス、長距離、信頼できない国際間リンク上の転送において、保証されたデリバリー時間を提供します。  さらに、fasp は、帯域幅利用に対し完全な可視性を提供するほか、転送レート、および他のネットワーク・トラフィックと共有している帯域幅を巧みに制御します。セキュアなエンドポイント認証、オンザフライデータの暗号化、完全性検証など、完全なセキュリティが組み込まれています。

TCP の課題

通信制御プロトコル(TCP)は、低い待ち時間およびパケットロスのネットワークで配備されている場合は信頼性の高いデータデリバリーを提供しますが、長距離 WAN に一般的なパケットロスと待ち時間の増加にともない、急速に信頼性と速度が低下します。この問題は、帯域幅をさらに追加しても、有効なスループットは変わりません。ファイル転送速度は改善されず、また高価な帯域幅が十分に使用されることはありません。

スループットのボトルネックの原因は、TCP のフローレート制御のメカニズムにあります。そこで送信者は、各データパケットがレシーバーに送信されるのを確認する必要があります。高ネットワーク待ち時間や、パケットロスによって受信確認が時間通りに戻ってこない場合、送信者は、送信レートが受信機の処理にとって速すぎると判断し、大幅にレートを減速させて、時間をかけてリカバリします。その結果、転送レートは遅くなり、最新の高帯域幅 WAN パイプはほとんど使用されない状態となります。

FASP ソリューション

TCP とは対照的に、 fasp™ のスループットは、ネットワーク待ち時間の影響を受けず、大陸間 WAN およびサテライト、Wi-Fi または携帯電話接続でみられる過度なパケットロスにしっかりと対応します。その結果、標準 FTP に比べ数百倍の速度の転送時間を実現し、ネットワーク条件を問わず、非常に予測性が高くなります。

このような高いパフォーマンスを実現するため、fasp は、転送速度を最大化する特許取得済みの独自の手法により、輻輳回避を邪魔することなく、TCP によるレート制御と信頼性の統合を廃止し、理想的な効率性と帯域幅フル利用を可能にします。

利点

最高転送速度

fasp は、ネットワークの条件や距離に関わらず、あらゆるネットワーク上を最高速度により、ソースディスクから送信先ディスクまで、大容量データセットの転送を可能にします。例えば、RTT 1秒、パケットロス5パーセントのギガビット WAN の場合、fasp は、RAID-0のハイエンド PC で700~800 Mbps、一般消費者向け PC で400~500 Mbps のファイル転送を実現します。 小容量ファイルで構成された大規模なデータセットは、単一の大型ファイルと同等の効率性で転送できます。導入は非常に簡単で、高速かつ高い並行処理を維持するために特別あるいはパワフルなハードウェアは必要ありません。

使用可能な帯域幅の完全利用

fasp は、高い転送レートの確保に加え、使用可能な帯域幅をフルに活用することで、既存のインフラストラクチャを最大限に利用し、TCP ベースのプロトコルに有効でない、費用のかかるアップグレードを排除します。

標準 TCP トラフィックに対する構成可能な「フェアプレイ」

fasp は、使用可能な帯域幅を満たすことができ、高度適応トランスミッションレート制御のメカニズムも備えています。そのメカニズムは、標準 TCP トラフィックに対して精度の高い調整を行い、不使用の帯域幅をフルに活用できるよう自動でレートを抑制します。これによって、fasp が不使用の帯域幅を利用できるようにしながら、Eメール、ウェブ、ビジネス・アプリケーションといった、ビジネスに不可欠な TCP トラフィックが確実に問題なく機能できるようにします。

並外れた帯域幅制御

特許取得済みのレート制御によって、 転送速度および帯域幅共有に対する並外れたダイナミック制御が可能です。アプリケーションおよびエンドユーザーは、ネットワーク QoS のサポートなしで、オンザフライの個別帯域幅の優先権、転送レート、終了時間を、あらかじめ設定し変更することが可能です。

強固なセキュリティ

fasp プロトコルは、転送速度に妥協しない包括的なビルトイン・セキュリティ・モデルも提供します。オープンスタンダードの暗号化技術に基づき、fasp は、SSH エンドポイント認証、オンザフライ・データ暗号化(受信者側に暗号化ファイルを格納するオプション付き)、データ完全性検証を提供し、介入者攻撃、再実行、UDP サービス拒否攻撃から保護します。

TCP ボトルネック

通信制御プロトコル(TCP)は、信頼できるデータデリバリーを、理想的な条件下で提供しますが、固有のスループット・ボトルネックを持ちます。それは、長距離 WAN (図1を参照)で見られるパケットロスおよび待ち時間を増加するにつれ、より顕著になり、深刻な問題へと発展します。帯域幅をさらに追加しても、有効なスループットは変化しません。ファイル転送速度は改善されず、また高価な帯域幅が十分に使用されることはありません。

図 1
増え続けるネットワーク待ち時間における TCP のパフォーマンスと、
長距離 WAN 上で通常みられるパケットロスの状況。

スループット・ボトルネックの原因は、データフローレートを調整する TCP のメカニズムです。TCP の送信者は、より多くのデータを送信するため、TCP 受信機から全てのパケットを確認する必要があります。送信者が確認を見落とせば、ネットワーク容量をオーバードライブしており、アグレッシブな輻輳回避モードに入っていると判断します。データフローレートは大幅に低減し、レートの回復は遅すぎて最新の高帯域幅パイプを満たし続けることができなくなります。待ち時間やネットワークエラーにおけるほんの少しの変化は、TCP が輻輳回避機能を入力する原因となります。標準 TCP に、ファイル転送速度に劇的な結果をもたらすパケットロスの原因を区別する機能は備わっていません。

結果

TCP による自己誘発型のボトルネックは、期待を裏切る予想不可の転送時間を発生させます。特に、長距離のネットワーク上、さらに使用可能で高価な帯域幅を十分に活用しない状況下ではそれが顕著となります。実用性を欠いていれば、大容量データ転送は、遅く信頼できないものとなります。ローカルエリア・ネットワークでは、全体に占めるパケットロスの割合がわずかで、ギガバイトのイーサネットであっても、TCP のスループットは、わずか 50 Mbps (5パーセントの帯域幅利用)です。待ち時間90ms でパケットロス1パーセントのリンクを介した、アメリカ合衆国における FTP 転送は、利用可能な帯域幅とは関係なく、理論最大上限が1.7 Mbps となっています。高遅延、高損失の大陸間リンクまたはサテライト・ネットワークで、有効なスループットは、利用可能帯域幅の0.1から10パーセントの低さになる可能性があります。一般的なグローバルリンク(3パーセント/150ms)の場合、最大 TCP スループットは500から600 Kbps まで下がり、使用する10 Mbps リンクは5パーセントに留まります。

帯域幅の不十分な活用、および不規則に変動する転送レートは、予測できないデリバリー時間、そして転送の失敗の原因となります。その結果、ビジネスに不可欠な納期を逃し、高価な転送管理および冗長が必要になります。TCP の加速装置は、減速とリカバリレートを調整することで、理想的な条件下ではスループットを改善できるかもしれません。しかし、TCP ベースのファイル転送の根本的な欠陥を解消することはありません。

また、TCP のセキュリティおよび監視も、デジタルアセットのセキュリティに関する現在のビジネス上の懸念に十分対応できるものではありません。FTP は、多くの場合、コンテンツのプライバシーや不正変更を防ぐ外部セキュリティメカニズムを必要とします。また、モニタリングや請求のために、ネットワークパフォーマンスの詳細情報や転送統計を使用することはできません。

TCP とは異なり, fasp™スループットは、ネットワーク遅延から完全に独立しており、過度のパケットロスに対して強固です。下記の図 2 で示されるように、fasp™ 転送時間は、ネットワーク条件を問わず、可能な限り速く(標準 FTP に比べ最大1000倍の速さ)、予測性が高くなっています。最大の転送速度は、エンドポイントのコンピューターによるリソース(通常ディスク・スループット)によってのみ制限されます。


図 2
ネットワーク待ち時間およびパケットロスが増加している間の
1Gbps WAN リンク上 fasp 対 TCP

ASPERA の利点

fasp は、まったく新しいやり方で、アプリケーションレイヤーの信頼性を実現する、最新の大容量データ転送プロトコルです。また、TCP による非効率的なロスやエラー処理や、その結果起こる不規則な転送レートのブレを解消します。100パーセントの信頼性を保証するため、fasp は、独自の、理論的に証明された最適機構により、チャンネル上のパケットロスを確実に識別および再送信します。10パーセントのパケットロスの場合、fasp は1パーセント以下の冗長データ・オーバーヘッドで、90パーセントの帯域幅利用を実現します。

強力マルチストリーム TCP 方法とは対照的に、fasp™ は単一ストリームで理想的な効率性を実現し、システム・リソース消耗したり、ネットワークを溢れさせることがありません。単純な UDP データブラスターとは異なり、fasp は、理想的な帯域幅効率を持ち、冗長データによりネットワークフラッディングを起こしたり、標準 TCP アプリケーションに対するアクセスを拒否することがありません。

fasp のまったく新しいストリーミング技法は、多数の小容量ファイルの転送でも、同じように理想的な効率性を実現します。例えば、1000の2MB ファイルを、アメリカとニュージーランド間で転送する場合、全ての OC-3 を満たして、155Mbps といった効果的な転送速度で転送できます。

自動の適応レート制御

TCP は、輻輳していないリンクでも転送レートを自己制御するのに対し、fasp™は、未使用の帯域幅を探知して強化します。(図1)輻輳が発生した場合、fasp™ は、TCP トラフィックに適用するようレートを低くし、複数の TCP フローとリンクを等しく共有します。(図2)この方法は、標準 TCP や「加速」または「高速」 TCP で使用されるフロー制御アルゴリズムに比べ基本的な優位性を持ちます。

  • ロス耐性固有のチャンネルロスの影響を受けず、実際の輻輳にだけ反応します。
  • TCP フェアリンクが輻輳している場合、他のトラフィックを圧迫することなく、TCP に配慮したレートを迅速に安定させます。
  • 極めて効率的待ち時間およびパケットロスを問わず、未請求の帯域幅をフルに拡大します。
  • 安定使用可能な帯域幅に照準を合わせ、変動なく「フラット」に実行します。

完全なセキュリティ

fasp™ プロトコルは、転送速度に妥協することなく、完全なビルトイン・セキュリティを提供します。オープンスタンダードな暗号化技術のみを基にしたセキュリティ・モデルを構成するのは、SSH 認証、転送データのプライバシーを守る強力な暗号化技術(AES-128)によるオンザフライデータ暗号化、データブロックごとの完全性検証です。これらは、中間者および匿名の UDP 攻撃を防ぐ対抗手段となります。転送は全ての対象オペレーティングシステム間のネイティブファイルシステムのアクセス制御属性を保持し、高い効率性を持ちます。これにより、暗号化が有効な場合 fasp™ は、単一プロセッサマシンまたはノートパソコン上で100~200 Mbps 、さらに、デュアルプロセッサや、デュオコア・ワークステーション上で、200~500 Mbps 以上の WAN ファイル転送を実現します。

 

図3 (fasp™ 対TCP:効率性)

fasp™ フローは、リンク容量(9.95 Mbps)で目標レートを開始して、着実に動作します。120秒後、TCP フローが始まり、TCP の自己制御レートの 2.3 Mbps で安定します。fasp™ は、TCP トラフィックの存在を探知し、すぐにレートを下げ、TCP を抑制することなく、残っている使用可能な帯域幅(7.7 Mbps)を使用します。fasp™ が2分後に終了すれば、TCP は同じレートで継続します。

 

図 4 (fasp™ 対TCP: 公正さ)

単一の fasp™ フローは(fasp 1) リンク容量(1.97 Mbps)で始まり、最初の TCP フローが2分の時点で始まるまで、目標値で着実に動作します。fasp™ 1 は、 TCP 1を探知して、1 Mbps で均等にリンクを共有できるよう、すぐにレートを下げます。さらに2分後に、2回目の TCP フローが始まります。現在、fasp™ 1、 TCP 1、TCP 2は、均等にリング帯域幅を660 Kbps で共有しています。 2分後に、2回目の fasp™ フローが、目標の1.97 Mbps で始まります。 fasp™ 2は、目標まで急上昇しますが、すぐにその他のフローを探知して、他のフローの再配分に合わせて調整し、均等にリンクを共有します。現在、4つのフローは全て、500 kbps です。残りの検証のため、1つのフローは、2分ごとに終了します。それぞれにフローが存在するので、他のフローはリンク帯域幅を均等に再配分します。fasp™ フローは、インターバルごとに自然な TCP レートに標準を合わせ、TCP と公平に共有しますが、優れた安定性を保持して変動を低減します。


fasp転送技術は、あらゆるサイズのファイルを、世界中で距離やネットワークを問わず、最高速で交換するための、Aspera ソフトウェア製品スイーツの核心です。またその技術は、Aspera の包括的な SDK および API のセットを経由して、デスクトップ、ウェブまたはモバイル・アプリケーションに組み込むことが可能です。さらに、競合の転送技術よりも優れた、重要な利点を数多く提供します。

最高速度&信頼性

既存の WAN インフラストラクチャおよびコモディティ・ハードウェアを利用することで、fasp は、 FTP および HTTP に比べ数百倍の速度を実現します。 ネットワーク条件や距離を問わず、無制限サイズのデータセットを、あらゆるネットワーク上で最高速度で転送可能です。小容量ファイルで構成された大きいファイルセットは、単一の大型ファイルと同等の効率性で転送できます。TCP による不規則で予想できない動作なしで、fasp は、保証済みの転送時間と、100パーセントの信頼性を提供します。

また、faspは、メディアのストリーミングといった完全な進行型の転送を可能にします。転送速度が、輻輳や距離によって低下することなく、受信データの処理は、スムーズかつ瞬時に実施されます。

並外れた帯域幅制御

fasp での帯域幅利用アルゴリズムは、帯域幅容量の発見をすばやく自動で行い、他のトラフィックを考慮しつつ、容量をフルに利用できるようにします。faspは、構成可能なオンザフライ帯域幅共有ポリシーをサポートするので、ユーザーは、個別の転送率および終了時間を事前設定および変更できるようになります。

完全なセキュリティ

ユーザー認証、データ暗号化、データ完全性検証のために、オーブン・スタンダードな暗号法技術を使用することで、fasp は、ビジネスに不可欠なデジタルアセットの全面的な安全性を確保します。

ソフトウェアオンリー

fasp は、ソフトウェアオンリーのアプリケーション・プロトコルで、コモディティ・ハードウェアおよび標準、未変更の IP 上で実行できます。また、fasp は、様々なオペレーティングシステム(サーバー、デスクトップ、モバイル、クラウド・プラットフォーム)上で実行できます。また、オペレーティングシステムや、ファイル転送のエンドポイントでのドライバーインスタレーションへの変更、最新機器、ネットワークの変更が不要です。

堅固

fasp は、エンド・ツー・エンドの転送に関するプログレスレポートを提供し、またリアルタイムの監視、レポート、そして転送処理前後の詳細なパフォーマンス統計を提供します。fasp は、自動で一部転送再開し、失敗した転送を再試行して、100パーセントの信頼性を確保します。

柔軟性&オープンなアーキテクチャ

fasp は、全ての主要なオペレーティングシステムおよびクラウド・プラットフォーム間で、相互運用可能なファイルおよびディレクトリの転送をサポートし、さらに完全な最新ソフトウェア API を提供します。

「Aspera の技術は、エラーの数を減少させる優れた転送スピードだけでなく、包括的なセキュリティおよびデータ検証方式を提供してくれます。これにより、大幅に破損の可能性を削減できるです。さらに、適応性のある帯域幅制御は、効率性の高い同時転送を可能にし、厳しい納期を満たすことができるのです」Codemasters社 IT ディレクター Jonathan Humphrey氏